カテゴリー: 小説

  • 小説「適切」

    適切  大丈夫? とか、なんかあった? とか、朝からそういうことしか聞かれなくて嫌になる。心配は善だという世間…

  • 小説「予行練習」

     なぜ僕には友達がいないんだろう、と國光さまが唐突に言ったのは、食事を終えて部屋に戻られてからすぐのことだった…

  • 小説「悪魔のごちそう」

     昔々、ある王国に、ふしぎな悪魔がいました。悪魔といっても、人を呪ったり、傷つけたりするいきものではありません…

  • 小説「大人と子ども」

     失うものなんてなにもないんだと気づいてしまったら、もうとまらなかった。 手首を掴んで黒板に体を押し付けると、…

  • 小説「Hello,」

     ハロはおれをじいちゃんに似ていないというけれど、写真を見る限り、それは嘘だと思う。魚屋の松じいも畳屋の元じい…

  • 小説「勇者と魔王」

     二週間ぶりに見る勇者の顔には、また傷が増えていた。やあ、という気楽な声と共に上げられた右腕には、真新しい包帯…

  • 小説「薄い布団」

     いなくなっていてほしい、と思う。それと同じくらい、いてほしい、とも思う。矛盾を鼻で笑いながらドアを開けると、…

  • 小説「虎」

     さびれた田舎町に動物園なんていう立派なものがあるはずもなく、だから俺の中で虎といえばずっとトラくんのことだっ…

  • 小説「幽霊と住んでいる」

     大野です、幽霊と住んでいます、というのが、隣に引っ越してきた大野さんの、最初の挨拶だった。手土産の紙袋を受け…

  • 小説「操縦席のきみ」

     幼馴染が、ロボットに乗るらしい。ロボット。ロボット? 言っている意味がよくわからなくて、頭の動きが止まる。意…